土田聡子エッセイ

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喫茶店のお母さん。

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先日、レコーディングまで少し時間が空いてしまったので、
駅前の喫茶店でひと休みしていました。
レコーディングスタジオのある某駅は、東京都内にもかかわらず、
普通あたりまえのように駅前にあるマクドナルドやドトールといった
ファーストフード店が一件もなく、今回入った喫茶店ともう一件、
線路を挟んだ反対側に同じような喫茶店があるくらい。
しかも、夕方5時くらいには閉まってしまって、
夜に時間を潰せるところがないようなところ。

そんな場所なので、この喫茶店、平日の昼間にもかかわらず結構繁盛している。
この時間のお客さんのだいたいがおじさん。
どうやら近所のおばあさんや、お母さんたちが交流する場所になっているらしい。
結構なお客さんの数にもかかわらず店員さんは、私の両親よりやや若いくらいのおじさんとおばさん2人だけ。
急いで家を出て来たので食べそびれたお昼ご飯をついでにと思って、
ランチセットを頼んだのですが....。

これがなかなか運ばれてこない。

別に急いでないし、店員さんちょっとしかいないし、しょうがないよなぁ。
なんて思って、そんなに気にしていなかったのですが。

私の少し後にやってきた女性がコーヒーを頼んだけれどまだ来ていないらしい。
イライラした彼女はお母さん的店員さんに、
「コーヒーがまだ来ないんですけど。」
と告げました。

あ、ついにいいましたね。

なんて、その様子をこっそり見ていた私ですが、
そのお母さんが女性に一言。

「いま作ってますよ。」

と気持ち逆ギレ。

接客業を少しやっていた私はその返答に、
そりゃないよ!と思いつつも、
この喫茶店がなんだか好きになりました。

みんな急ぎすぎだからね。

時間つぶしや休憩、
いろいろあるけれど喫茶店にいる時くらいゆっくり構えて良い気がする。
そんな事言ってる私も、以前中目黒のcafeで時間がないからと頼んだカレーがなかなか来ず、
カレーがまだ来てないんですけど…
と告げたら、

「あ、忘れてました。」

って。

忘れてましたって!!
と思いつつも。
さらりと悪びれもせず、忘れていたと言い放つこの女子。
なんか、cafeに時間がない状態でやって来た私が悪かった気にさせられたのでした。

私の産まれた仙台には、仙台時間といわれるものがあり、
待ち合わせをしてもだいたい30分くらいみんな遅れてくる。
待ち合わせ時間に家を出るのは当たり前みたいなもの。

ちょっとイラっとする事もあるけど、
そのくらいのアバウトさこそが
今の東京にもあっていいんじゃないかと思うこの頃なのでした。